東洋計量史資料館

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2010年12月22日 宝石商の商売道具 カラット天秤

イメージ:資料館のマスコット「かっぱ」

お久しぶりです。当資料館のマスコット「かっぱ」です。

最近、冬の寒さが増してきましたが、皆さん元気にお過ごしでしょうか?


12月のイベント「クリスマス」ももうすぐです。夜になると、あちらこちらでイルミネーションが輝いていて素敵な季節ですね。

クリスマスには美味しい料理やケーキを食べたり、サンタさんから素敵なプレゼントをもらったりと、 楽しく過ごす方も多いのではないでしょうか。


それでは女性の憧れ、キラキラ輝く“宝石”をはかる「カラット天秤」をご紹介させていただきます。

 

「カラット天秤」

『カラット天秤』とは、宝石商が宝石の取引をするとき、 宝石の『カラット(carat)』を調べるときに用いられていた天秤です。 『カラット(carat)』とは宝石の単位のことですが、この「カラット」とは何を指しているかご存知ですか?

 

  [1] 光があたると輝く宝石面のカット数?
  [2] 宝石の重さ??
  [3] 宝石の大きさ???

 

正解は・・・
  [2]の『宝石の重さ』です!
「1ct(カラット)=0.2g(グラム)」と重さが決まっており、 これを基準に宝石の「カラット」は調べられています。

 

なぜ、宝石の単位が「カラット」と呼ばれているのかご存知ですか?

「カラット」という名称の言われは様々ですが、一説によると、その昔「カロプ」という「いなご豆」が分銅の代わりに用いられていて、ギリシャ語で「キャラティオン(karation)」と呼ばれていたことから、「カラット」と呼ばれるようになったそうです。

イメージ:
カラット天秤

この「カロプ」(いなご豆)は、地中海から中近東で採れるもので、どの粒も0.2グラムとおおよそのサイズが揃っているのが特徴です。そのため、ある一定の基準として用いるのにぴったりだったようで、『カロプ1個=1カラット』と取引されていたそうです。昔は各国で「カラット」の基準は若干異なっていましたが、1906年にカラット単位をメートル法に組み入れることが決まり、それ以後『1ct(カラット)=0.2g(グラム)』に統一され、現在もこの基準で取引されています。

 

一般公開 開催レポート 

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お菓子の計量ゲームコーナーにて

毎年、計量記念日(11月1日)に合わせて行っています、年に一度の「一般公開」を 11月1日から3日間にわたり開催いたしました。

 

Newコレクション「地券」(明治初年の地租改正に際して発行された土地の権利証)を公開したほか、今年で資料館開設<5周年>ということもあり、 イベントを拡大して 「お菓子の計量ゲーム」、 「皿棹秤(さらさおはかり)を使うことができる体験コーナー」、 「江戸枡に押されている焼印の複製印を来館記念としてスタンプできるコーナー」 を設け、お客様にお楽しみいただきました。

 

 

本年もたくさんのお客様にご来館いただきまして、誠にありがとうございました。
これからもみなさまに愛される資料館を目指し精進して参りたいと思います。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。学芸委員 一同

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