東洋計量史資料館
皆様ご無沙汰しております。当資料館のマスコット「かっぱ」です。
「天高く馬肥ゆる秋」もいよいよ終わりに近づいてきましたね!
読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋、紅葉の秋などなど・・・。
秋は色々なことにチャレンジするとっても良い季節です。
今年の秋はみなさんにとって実り多き秋となりましたでしょうか。
今回のコラムでは、「“馬”肥ゆる秋」にちなみまして、
「牛馬掛秤(ぎゅうばかけばかり)」をご紹介いたします。
この秤は、その名の通り、牛や馬を計量するために使われた台秤です。
当館で所蔵する秤のなかで最も大きなこの台秤、最大1.2トンまではかることができます。
使い方はとてもシンプルです。正面の錘を右にスライドして、桿(さお)が
まっすぐになった所で目盛を読みます。
下の錘(写真①)で150kgずつ大まかに加算し、上の錘(写真②)で1kgずつ計量していきます。
実はこの牛馬掛秤、当館にあるものは大正~昭和にかけて使用されたものですが、
古くは明治時代初期の文献にも登場します(写真③)。なかなか素敵なデザインですよね。
同じような家畜(牛や馬、羊など)の計量器は、現在でも「牛衡機(ぎゅうこうき)」という名前で
製造されています。明治初期から続くベストセラーといえるかもしれませんね!
◆◆ 牛馬掛秤は、当館の第五展示室「大型の間」に展示中です。ぜひ、ご来館ください! ◆◆
▲写真① 下の錘(150kgずつの錘)
▲写真② 上の錘(1kgずつの錘)
▲写真③ 明治の文献に登場する牛馬掛秤
出典:小泉袈裟勝『秤』より