東洋計器(株)と東京ガスエンジニアリングソリューションズ(株)エンジニアリングカンパニー、「ARPCO」を共同開発
~筑波学園ガス(株)で第1号を導入、BCP強化に~
2015年7月24日
東洋計器(株)(松本市 土田泰秀社長)は、東京ガスエンジニアリングソリューションズ(株)エンジニアリングカンパニーと「ARPCO(Advanced Renewable Power with Cogeneration)」を共同開発し、このほど筑波学園ガス(株)に第1号が導入されました。
「ARPCO」は、ガスコージェネレーションと太陽光発電で作られた電力を組み合わせて、同時に使用する高機能システムです。平常時の省エネや節電に貢献するほか、非常時にも安定した電力を供給し、導入施設のBCP(事業継続計画)強化を実現します。
BCP強化用のデュアル発電システムとして、保安電源確保のニーズが高いオフィスビル、福祉施設、病院、災害時避難所(公共施設)等への販売を展開していく方針で、約50基の設置を目標としています。
ARPCOの特長
- コージェネレーションと太陽光発電でエネルギーの地産地消を実現します。
再生可能エネルギーである太陽光発電の電力を優先的に自家消費し、不足分の電力をコージェネレーションで供給します。
エネルギーの地産地消費を実現するとともに、省エネや購入電力の節減に貢献します。 - 停電時にもコージェネレーションと太陽光発電の電力を供給します。
常用のコージェネレーションシステムと太陽光発電設備を、停電時には非常用として活用できます。
コージェネレーションと太陽光発電のデュアル発電により、停電時にも安定した電力供給を可能にします。 - コージェネレーションの発電出力制御により非常時に燃料節約が期待できます。
コージェネレーションと太陽光発電を同時に使用することで、コージェネレーションの発電出力を抑え、燃料を節約することができますので省エネに役立ちます。
非常時に有限な燃料を消費する場面では、コージェネレーションの発電時間延長に役立ちます。
なお、「ARPCO」は、コージェネレーション、太陽光発電のいずれかが設置済みの場合でも導入が可能です。既設の施設に対するBCP強化のニーズにもお応えできます。
筑波学園ガス(株)への導入
「ARPCO」の第1号は、BCP強化を目的に、筑波学園ガス(株)の本社ビルに導入されました。
同社では、平成22年に本社新社屋を建設した際、ガスコージェネレーション25kW (ヤンマーエネルギーシステム製)を2台設置しました。
今回、そのコージェネレーションを活用し、太陽光発電システム9kW (三菱電機製)とリチウムイオン蓄電池16kWh(ジーエス・ユアサ製)を新たに設置し、ARPCOを導入しました。
停電時には、コージェネレーションと太陽光発電の電力を、非常時の活動拠点となる場所に供給できます。
同社では、「ARPCO」により本社のBCP機能を強化するとともに、効果を確認した上で、同社供給管内の筑波研究学園都市の研究施設等に提案していく方針としています。
東洋計器(株)では、平成21年より太陽光発電事業を開始、「太陽光にはガスがイイ!」として太陽光発電とガスのベストミックスのメリットをお伝えし、全国のガス事業者様のご協力のもと、これまでに累計5.2万kW(=52MW、平成27年6月現在)の太陽光発電システムを販売してまいりました。
東洋計器(株)では、太陽光発電とガスの利点をさらに活かし、相乗効果を生み出す方法を探究していくなかで、多数のコージェネレーション導入実績のある東京ガスエンジニアリングソリューションズ(株)エンジニアリングカンパニーとの「ARPCO」の共同開発、販売に至りました。(※「ARPCO」は特許出願中)
これからも、東洋計器(株)では製品開発を積極的に進め、ガス体エネルギーの更なる発展に貢献していく考えです。