LPガスPHSによるガスマイコンメーターのテレメ検針で業務効率を上げ保安サービスの充実を図る
熊谷化学株式会社様(東京都)
供給エリアが東京、神奈川、埼玉、千葉と広域にわたる熊谷化学様では、ガスマイコンメーター検針は社員による手検針と電話回線によるテレメ検針を行っていました。手検針は社員への負担が大きく、特に遠隔地の検針業務は有料道路を使っての移動、交通渋滞、行楽地など季節渋滞も含め、多くの業務時間を必要としていました。またお客様電話回線による集中監視システムは、電話回線を持たない世帯の増加と通信インフラの変化により、その対応策の検討を強いられていました。
そこで、この解消策として、顧客の電話回線に依存しない集中監視システムを検討し、東洋計器製のPHS型送信機「PHS-RⅡ」と特定小電力無線機「MU-05W」及び集合住宅アダプタ「MR-08」を採用することとしました。
「MU-05W」は特定小電力によりガスマイコンメーターと送信機(NCU)間をワイヤレスで結ぶもので、これにより面倒な配線工事が不要となります。
「MR-08」はガスマイコンメーターと送信機(NCU)間を有線で結ぶもので、「MR-08」1台に対し、ガスマイコンメーターを8台まで接続することができるため、低コストで導入が可能です。
熊谷化学様では、現在2,500箇所でPHSによる集中監視システムを行っており、メリットとしては次の点が挙げられます。
- テレメにより、検針業務を効率化できた。特に遠隔地では、毎月4~6日を要していた検針作業が約半分の日数でできるようになった。
- 時間的に余裕ができ、顧客サービスの強化に時間を充てることが可能となった。ガス以外にも、有資格者による電気、水道、下水道、リフォームなどのサービスにも積極的に取り組めるようになった。
- テレメにより、ガス切れの心配も軽減され、保安レベルの向上が図れた。特に使用量に季節変動のある業務用やバルク設置先では、ガス残量情報を受信することで、より万全な体制を構築できた。
- 自社契約のPHS回線を使用するので、お客様の電話回線を使用せずにテレメが可能となった。また通信インフラの変化の影響を受けずに安定した双方向通信が可能となった。
熊谷化学様では、お客様との接点業務を最重要視しており、集中監視システム導入後も検針の際にお客様宅を訪問してコミュニケーションを図っています。その際にはテレメによる24時間体制の保安活動について説明し、お客様からも「安全、安心だ」との声を頂いています。
また、自社保有の集中監視センターを運用して15年ですが、さらに最近では、センターで受信した保安情報やガス残量警告を担当者へ直ちに自動転送して24時間体制で迅速な緊急対応を行うなど、テレメを高度に活用して、保安の向上や顧客サービスの向上に努めています。
熊谷化学様では、今後もテレメを積極的に活用して業務の効率化を図り、さらに新しい営業展開を推進したい考えです。
熊谷君子社長のお話
LPガスをお使い頂く為に、必要な小道具(電気工事、給水工事、リフォームなど)の資格を取得し、お客様の不便をなくし、安全・安心・快適生活へのお手伝いをし続けていくことが、私のモットーです。 私たちのこの業界は、危険、きつい、汚いなどのイメージがありますが、そのようなイメージを払拭したいと常に考えています。集中監視システムを普及させることで、お客様、社員ともに業界イメージが変わることに繋がるような取り組みを今後も行っていきたいと考えています。
遁所常務のお話
「PHS-RⅡ」は場所を選ばず設置でき、お客様の電話回線を使用せずに双方向が可能。また、設置工事が簡単ですので、いつでも誰でも対応できるよう、各担当者が顧客説明から設置工事までを行えるようにしています。
弊社では、顧客管理システムの一環として集中監視システムを導入しており、「遠隔地」「業務用」「バルク設置先」を中心にテレメを取り付けています。「使用時間遮断予告」受信の際などは、お客様に電話を入れて、安全を確認いただいており、このような活動は「安心してガスを使うことができる」とお客様より感謝されています。「PHS-RⅡ」導入前は4~6日間を要していた検針も現在では2~3日間に短縮、またテレメ検針により移動時間の削減も図れ、顧客サービス「住まいの救援隊!」の活動や保安業務の時間を確保できるようになりました。
今後は、このシステムをいかに活用して顧客サービスに反映するか、また社員のモチベーションをいかにして維持するかを考えながら、最大限利用したいと思います。 また現在は、東洋計器製ハイブリット・カウンタ機能内蔵マイコンメータS「STK25MTT1『PR型』」を導入し、「PHS-RⅡ」と組み合わせて、さらなる顧客サービスの向上に向け、将来の営業戦略の準備を進めています。
掲載年月:2008年2月