セーバープロネオ(LPガス・都市ガス兼用)
該当器種
- セーバープロネオ GLT-SPN
概要
LPガス用電気式ダイヤフラム式自記圧力計、都市ガス用電気式ダイヤフラム型圧力計です。ガス配管の気密・漏洩検査を行います。
- 関連
特長
- 温度補正機能搭載セーバープロⅡの後継機種で、プリンター内蔵型モデルです。
- 画面サイズがセーバープロⅡの約1.4倍で、文字が大きく見やすくなりました。
- バックライト付き液晶画面を採用しています。
- 音声ガイドや液晶画面でのナビゲーション案内により、操作が簡単です。
- 最大500件の計測データの登録が可能です。
- 新たに、判定予測機能が搭載されました。
温度計で計測しても確実な温度補正はできません
温度計で温度を計測しても下図のように露出部分と地中や壁の中では温度に差があり、確実な温度補正をすることはできません。しかも、配管内部の温度を計測することは、事実上困難です。
セーバープロは、温度を計測するのではありません。配管設備全体の圧力を計測することにより、温度変化による圧力への影響を予測します。
また、物理的な現象として温度が1℃変われば圧力も0.37kPa変わります。
したがってセーバープロの目盛0.01kPa=水柱マノメーター約1mmH2Oは、0.03℃の温度変化で影響を受けるほどの微妙なのです。
電気氏ダイヤフラム式自記圧力計(0.01kPa)は機械式自記圧力計(0.2kPa)の20倍の読取制度があり正確です。
しかし、その制度の高さが逆に温度影響を受けやすくしています。(0.01kPaは0.03℃の温度変化で影響を受けます。)
さらに、検査の約半分は温度影響を受けています。
調査によると、検査の47%は、温度影響を受けていることがわかりました。
だから、検査には温度補正が必要なのです。
温度補正のメカニズム
セーバープロは、単なる圧力変化(低下)の計測ではなく、自動的に温度補正を行ない、漏洩の有無を判定する全く新しい検査方法です。
このグラフは、温度低下の環境で計測した例です。
従来は青部分の漏洩試験による圧力低下のみで漏洩判断をしていました。セーバープロの新メカニズムでは赤部分の計測により確実な判断ができるようになったのです。
漏洩試験前の配管内の圧力(大気圧状態)を計測することにより、温度による圧力への影響を自動的に予測し、実際の計測結果と予測値を比較して漏洩を自動判定します。このグラフの場合、漏洩試験の圧力(青部分)は低下していますが、温度影響(赤部分)と比較して漏洩なしと自動判定します。
機能
セーバープロネオはあらゆる計測シーンで活用可能な7つのモードをご用意しています
①気密試験 | LPガス・都市ガス | 配管工事等の完成検査用の試験で、ポンプで加圧した空気圧(2~10kPa)を使用します。 |
---|---|---|
②温度補正気密試験 | LPガス・都市ガス | 温度影響を受ける場合に自動的に補正を行う気密試験です。 |
③漏洩試験 | LPガス・都市ガス | ガスの供給開始時・供給設備・消費設備点検用の検査で、1kPa以上のガス圧を利用します。 |
④温度補正漏洩試験 | LPガス・都市ガス | 温度影響を受ける場合に自動的に補正を行う漏洩検査です。 |
⑤⻑時間計測 | LPガス・都市ガス | 最大24時間の圧力値を時間経過毎に逐次計測し、登録・印字します。 |
⑥現在の圧力計測 | LPガス・都市ガス | 瞬間圧力値を計測します。登録・印字は1ポイントのみです。 |
⑦調整器圧力検査 | LPガスのみ | ガス圧・調整圧力・閉そく圧力・燃焼器の入口圧力を計測します。 |
新機能:判定予測機能により業務効率化を実現
新たに判定予測機能が搭載され、計測途中で漏洩判定された場合、計測途中でも漏洩の警告が表示されるようになりました。
この機能により、配管漏洩時には大幅な時間短縮が図れます。
漏洩試験の表示サンプル
漏洩試験の結果表示例
漏洩試験の開始圧力と終了圧力において、-0.11kPaの圧力低下があっても、「温度補正後の圧力低下」値が0.00kPaを表示すれば漏洩試験計測に異常はありません。
漏洩している場合の結果表示例
温度補正後の圧力低下値がマイナス(−)で表示された場合は漏洩の疑いがあります。
内蔵プリンターによる印字サンプル
セーバープロデータ管理システム
- 手順1
「データ管理システム」をパソコンにインストールします。 - 手順2
セーバープロネオとパソコンをUSBデータ転送ケーブルで接続します。 - 手順3
- データ管理システムを起動します。
- 「データ受信」内の「受信開始」を選択し、セーバープロネオの計測データを転送します。
オプションの組み合わせ例
オプションの詳細は、こちらのPDFファイルをご参照ください。
仕様
こちらのPDFファイルをご参照ください。