2024年11月8日 東洋計量史資料館 一般無料公開
東洋計器(株)(松本市 土田泰正社長)が運営する「東洋計量史資料館」(土田泰秀館長)は、開館10周年と11月1日の「計量記念日」を記念し、11月2日(土)に特別展示の一般無料公開を行いました。
開館と同時に多くの皆さまにご来館いただき、土田泰秀館長が各展示室の見どころを1時間ほどかけて解説しながら案内しました。
蚕糸業の間
かつて松本で繁栄した蚕糸業では、品質のよい糸を作るため計量が重要な役割を果たしました。当時の貴重な資料である再操機や商標見本などをご紹介しました。
度量衡の間
福井県年縞博物館より寄贈された福井県水月湖の年縞と、7万年の歴史を、計量を中心に解説しました。各年代の人類の知恵が「計量の歴史」に表れていることに触れて頂く機会となりました。
また当館館長が度量衡を収集するきっかけとなった江戸時代の携帯用秤や、イギリスのガロン原器、豊臣秀吉が天下統一の際に定めた京枡、秦の始皇帝が定めた皇帝枡の世界で唯一の完全複製品などもご紹介しました。
大型の間
今年4月に(株)クボタより寄贈された日本の高度成長を支えた「工業用はかり」5点をご覧いただきました。また、正倉院保管の『紅牙撥鏤尺』(こうげばちるじゃく)の完全複製品も当日限定で展示しました。
海外の間・重量計の間
海外の度量衡機器や古い各国の重量計などをご紹介しました。
2階展示室
佐久間象山が学んだオランダの学術書と同時期のゾンメル著の貴重な書籍を特別展示しました。貴重な資料に来館いただいた方々は熱心に見入っていました。
『計量は文明の母である』『文明は計ることから始まった』
日本計量史学会元会長で日本計量史学会創始者の一人でもある、岩田博士の言葉です。古い度量衡は、計ることに対する人間の叡智を示す貴重なものです。その歴史と「計ること」の大切さを後世に伝えていくべく、私たち東洋計器は東洋計量史資料館を運営しています。
東洋計量史資料館はおかげ様で今年の11月で10周年を迎えました。10年継続するなかでますます充実した資料館となりました。計量の歴史をより多くの若い方々に知ってもらいたいとの主旨で、10周年を記念し、2025年10月末まで『学生の日』を設け、学生に無料公開する予定です。
※要予約
是非この機会に多くの皆様にご来館いただければ幸いです。
▼東洋計量史資料館では、様々な「はかる道具」を展示しています。
※掲載されている情報は、撮影当時のものとなります。
展示内容は時期により変更となる場合がございます。